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今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則 『ジャイアントキリング』の流儀/仲山進也

優秀すぎるリーダーの下で、チームが期待以上の成果を挙げられない理由とは?

年末年始にチームや組織についての本を集中的に読もうと決めました。

それにあたって手にとったのがこの1冊。

Amazonなどで本書のレビューを見る限り、評判は良かったので、前から気になっていた1冊ではあった。ただ、正直なところ、ジャイアントキリングの漫画自体は読んだことはなかったです。

本書を読むにあたっては、漫画「ジャイアントキリング」の1~4巻くらいを事前に読んでおくことがおすすめされています。

ちょうど1-3巻はweb上の各種サービスで無料公開されていたので、タダで読むことができました。
本の中でも関連しているシーンは漫画ごと抜き出されているのですが、
やはりストーリーとして通して読んでおくことで、その後の理解がより深まったような気がします。

リーダー・マネージャーはチームメンバーの力を解放せよ

タイトルにもしたのですが、
優秀すぎるリーダーの下では、チームは期待以上の成果を挙げることができません。

それはなぜか?

全て自分で指示をして組織をコントロールしようとする人は、
最高でも優秀な「グループ」を作ることしかできないためです。

ここで言う優秀すぎる人は、プレーヤーとしてパフォーマンスが高かった人を想定するとわかりやすいかもしれません。

プレーヤーとして華々しい結果を残した人は、自分の中に成功体験があるため、
マネジメントする組織内にも自分のその体験を適用してコントロールしようとすることがあるでしょう。

しかし、それでは本当の優れたチームは作れないというのが本書の主張です。

マネージャーはメンバーを厳しく徹底的に管理するのではなく、
権限を移譲していくべきなのです。

そうしてこそ、チームの力を引き出すことができます。

委任する・任せるというのは、メンバーを信頼していないとできませんので、
意外と難しい行為だと思います。

自主的な人でなく、主体的な人を育てていくのがこれからのリーダー・マネージャーのやるべきことです。

『ワーク・ルールズ/ラズロ・ボック』にも同じようなことが書かれていました。

グーグルのリーダーシップの原始的なスタイルは、賞罰を与えることではなく、障害を取り除いてチームを鼓舞することにマネージャーが集中するというものだ。

リーダーが犯す過ちは、管理し過ぎることだ。アジア開発銀行のオリヴィエ・セラットはこう書いている。

「マイクロマネジメントはミスマネジメントだ・・・人々がマイクロマネジメントに走るのは、組織のパフォーマンスに関する不安を緩和するためだ。つまり、他人の行動を絶えず監督し管理していると気が楽になるのだ。これは、本質的には彼らの自信のなさを表しているにすぎない。そうすることで、マイクロマネージャーは自分が管理している(役立っている)という幻想に浸れる。

もうひとつの動機は、スタッフの能力に対する信頼の欠如だ。マイクロマネージャーは仲間が「やります」と言っても、彼らが職務を見事にやり遂げる、あるいは責任を果たすとは考えないのだ。
※マーカーは筆者によるもの

グーグルでは、みんなが創業者として振る舞う組織を目指しているようです。

自分で考える人が動的に組織する、生き物みたいなチーム作りを目指していきたいです。

  1. チームには成長ステージがある。
  2. マネジメントしすぎない。自走するチームを目指す。
  3. 仕事の範囲の定義を超えて、お互いをカバーしあえるチームは強い。