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ゼロ 何もない自分に小さなイチを足していく/堀江貴文

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今回は『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく/堀江貴文』を読みました。

本書はざっくり言うと、

前半:堀江貴文さんの自叙伝、後半:自己啓発、

という構成になっています。文章の構成がうまく、とても読みやすかったです。

僕はこれまでにビジネス書などを何十冊か読んできました。

その中で、時間、努力、投資、信念、考える習慣、目的意識など世間で言うところの「成功者」には共通した思考があるように感じます。やっぱり、成功するために重要な本質はそうたくさんあるわけではないのでしょう。そこで、今回はそうした共通点について、本書をもとにちょっと考えたことを書きたいと思います。

 

時間

時間の大切さを真に理解するのはとても難しいことだと思います。僕もまだ20代なので、『死』はまだまだ先のことだと思い込んでいます。また、人生の有限性を実感することは容易ではありません。だからこそ、時間の大切さを強く意識して、自分に言いきかせるようにこころがけています。本書で堀江さんは、「Time is life.」時間は命そのものだという考えを語っています。この言葉は心に刻んでおこうと思いました。『僕らは「自分の時間」を生きるのか、それとも「他人の時間」を生かされるのか、を常に意識化しておく必要がある。』とも書かれています。これについては、スタンフォード大学での有名なスピーチで、スティーブ・ジョブズ氏もまったく同じことを言っています。人生は選択の連続。だからこそ、いつだって真剣に考えて、自分の人生を選び取っていかなければなりません。

 

努力

以前「自助論」を読みましたが、そこでも努力の必要性が説かれていました。しかし、努力が大事なことなんて誰でも理解しています。自己啓発の本を読むと、「よーし、自分も頑張るぞ!」という気持ちになりますよね。でもこの努力しようという気持ちは長続きしないことが多いです。そこで大事になってくるのが、本書でいうところの「ハマる」ということなんだと思います。成功している人は、努力しようっていう漠然とした考えに縛られていないように思います。むしろ楽しんで熱中しているか、成果を出すためにはそれくらいやるのは当然だと思っている、この2つのケースのどちらかだと思います。つまり、本人はそれほど自分が努力していると思っていない。ここが成功するかしないかの分かれ目だと僕は思っています。偉業を成し遂げた人について、僕たちがすぐに理解できるのは、その人の「行動」と、その積み重ねによって達成される「大きな成果」という客観的な情報です。だから、スタートとゴールを安易に「努力」という言葉で結んでしまうのではないでしょうか。本当に見習うべきは、その人を突き動かした情熱なのかもしれません。

「ハマること」に関してはちきりんさんが、「努力を努力と思わない」というのは島田紳介さんが同じことをおっしゃっていました。僕自身も努力論を学んで満足している場合ではないです。とにかく「行動」を重視しなければなりませんね。

 

投資

株式投資やスキルアップのための自己投資では「お金」を投資します。投資には不安がつきものです。不安はやっかいで、できれば一緒にいたくない存在です。その一方で、現状維持というのはラクちんですね。なぜなら、考える必要がないですし、不安もほとんどありません。できればそんな人生を送りたい気もしますが、それじゃあダメなんだと思います。新しいことにチャレンジする。これも投資のひとつです。何かにチャレンジすることは、貴重な人生の一部である『時間』を投資することだと、僕は考えています。時間を投資して、リターンを得るには、忍耐が必要です。人間はラクな方に流れてしまうので、強い覚悟や決断が物事を続けていくカギになります。リターンでいうと、僕はリスクとリターンはちょうど振り子のような関係にあると考えています。どちらか一方に振れることはできないという点ですごく似ています。偉業を成し遂げた人、成功した人はそのリターンの分だけ大きなリスクも乗り越えているんだと思います。リスクの方ばっかり眺めて不安におびえていても、一向に振り子をふる気にはなりません。何かを始めるときは夢や目標が実現した、楽しくて明るい未来をいっぱい想像しながら、一歩を踏み出せばいいんだと思います。その一歩が、世界を変える。いや、そんなにスケールの大きな話じゃなくても、周りの人を幸せにする。もっとシンプルに、隣にいる人を笑顔にする。そんな理由で十分ではないでしょうか。その未来のためなら、リスクに立ち向かう勇気も湧いてくる気がします。

本書にも『通帳よりも自分に貯金する』として、投資に関する話がありました。「変化」を進んで受け入れる姿勢が、人生に張りをもたらすんじゃないかなと思いました。