1. TOP
  2. エッセイ
  3. エンパワーするという視点

エンパワーするという視点

今回は「周囲の人をエンパワーする」ということについて、書いてみたいなと思います。

このテーマが頭に浮かんだのは、
週報を通じて社内向けの情報発信を再開したことがきっかけでした。

エンパワーとは

そもそも、エンパワーとはなんでしょうか?
横文字で耳慣れない言葉かもしれません。
辞書で引いてみると、「力(権限)を与える」という意味が出てきます。

個人的には、「権限」という言葉ほど大きなものは意識していなくて、
周りの人を元気にさせたり、やる気にさせたりするものも含めて使っています。

仕事をする上で「いかに成果を上げるか?」は大事ですが、
会社で働く上では、「いかに組織であることを活かして成果を上げるか?」
それも大事になってきます。

ドラッカーは
「組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。」
と言いました。

人には誰しも強みと弱みがある。それを補い合ってこその組織であるということですね。
で、僕はそれにプラスして、組織で働く利点として、「エンパワーする・される」という視点があると考えています。

計測されないけれど大事なもの
あの子がめっちゃ頑張って仕事しているから、自分も頑張ろう!
後輩が大きな案件を受注してきた。自分も負けてられない!

社内のメンバーの動きに感化され、自分も力が湧いてくる瞬間があると思います。

これもエンパワーなんじゃないかというのが、僕の捉え方です。

売上や利益を稼ぐことに直結していない。
直接には可視化されていない。
けれども、組織で成果を上げることに好影響を与えている言動ってあるよねということです。

組織は、ロボットではなく人間でできていて、
人間は感情の変化によって、力が湧いてきたり、こなかったりする。
120%の力も出せるし 50%の力しか出せないときもある。

エンパワーという視点を取り入れて、
感情ドリブンの力さえも味方につけて、
組織を前進させられるかどうか。

会社やチームで働く上での、1つの醍醐味だと思います。

一人ひとりができること
じゃあ、自分は何をすればいいのか?
どうすればエンパワーできるのか?

1つの提案は、
立場・役職関係なく、自分の取り組み・試行錯誤を社内に発信する
ことです。

必ずしも役立つ情報じゃなくてもいい。
「こういうことがあって、自分はこう考えて、こう取り組みました。」
そんな報告で良いと思います。

その報告を読んだ人みんなじゃないかもしれないけれど、
誰か一人を鼓舞することがある。
誰か一人の思考を刺激することがある。

こんなもの発信しても誰が読むんだ、じゃなくて、
誰か一人に届いてくれたらいいな、その人のために書こう。
そういうスタンスが、組織を良くしていくのだと考えています。

僕のケースで言うと、ちょうど3~4年目ぐらいの頃に、
週報を1年間継続して書こう!と決めて取り組んだことがありました。
結果、1年以上を欠かさず継続できたのですが、
その時の心の支えにしていたのが、上でも言った
「誰か一人に届いてくれたら」という考え方でした。

ちなみに、何かを継続する時に、「自分のため」だけだと続かない時も多いので、
そういう時は、自分に都合のよい解釈で「誰かのため」を取り入れるのがおすすめです。

週報の話がまさにそれでした。

というわけで

一人ひとりが、誰かのためという思いで書き、発信する。
それも、エンパワーにつながっていて、組織で働く上では大事な行動なんじゃないか、という話でした。

「自分も何か書いてみよう!」と思う人が、一人でも増えればうれしいです。