スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン 人々を惹きつける18の法則/カーマイン・ガロ
プレゼンテーションの神様的存在であるスティーブ・ジョブズのプレゼン技術を盗めるとしたら、興味はないですか?
スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを分析し、そのテクニックを明らかにしたのが本書です。
プレゼンテーションの作成から発表まで、そのプロセスを18個の要素に分解して解説しています。
分析された内容を見てみると、その全てのプロセスが考え抜かれていて、洗練されていたんだなと気付かされます。
ただ、それぞれのスキルの要素自体は、特に目新しいものでないことが多いです。
知っているけど意外と実践できていないプレゼンのテクニック
例えば、「構想はアナログでまとめる」という要素。
プレゼンテーションの作成段階では、いきなりパワポを触ったりせずに、紙とペンだけでアイデアをシンプルに書き出してみましょうというものです。
パソコンは考えるツールではない。
そのアイデア自体は私も以前にどこかで聞いたことがありました。
実際、資料を作るときは、思考を紙に自由に書き出す方が作業が捗ることがあります。
考える過程と資料として魅せる過程は分けましょう、ということですね。
他には、「伝えることを3つにまとめる」という要素。
伝える時には相手の頭に箱を作れ、というのも学んだことがあります。
伝えたいことを相手の頭に残すための工夫です。
このように、それぞれのテクニック自体は「そんなことくらい知ってるよ・やってるよ。」というものかもしれません。
「明日からすぐにマネできる」の価値
ただ、あなたに知っておいてほしいのは、
本書では、そうしたテクニックがプレゼンの準備から発表までの一連の流れに沿ってまとめられているということ。また、各テクニックが、実際のスティーブ・ジョブズのプレゼンと紐付けられているということです。
相手に伝えるという点において、各テクニックが非常に有効であると改めて認識させられます。
テクニック自体はかなり具体的なものなので、気に入ったところ・すぐにできそうなところから取り入れてみてもいいかもしれません。
読書によって自分の行動をすぐにでも変えられる。
とてもコスパのよい体験だと思います。
- プレゼンテーションのうまさは「才能」ではなく、「技術」である。
- プレゼンは技術である限り、その技術は努力によって身につけることができる。
- 天才的な振る舞いも分析して要素に分解すれば、模倣することができる。